詩U

□虚無
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この世に自由など無い

すべて糸によって繋がられた世界

道端に蹲る少女

手には紅い血によって鈍く光る銀の剣

瞳に光など無い

闇に包まれた世界に光はいらない

そして

今日も人々は只黙って働くの

路地裏に横たわる少女

足元には散らばった無数のマッチの燃えかす

その幼き瞳には何が映る?

幻 幻影の世界を漂う

嗚呼、神よ我らを創りし父よ

貴方が与えた罰によって此処は暗黒の世界になった

人々は罪の意味も知らずに

今日も虚無を孕んだ光の無い瞳で宇宙を仰ぐの

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