□パラダイス・ロスト
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耳元を塞ぎ疑った稜時の、言葉。



嘘だ。





稜時が宣告者でニュクスが世界を永遠の眠りへ誘う。



馬鹿馬鹿しい。



「嘘だッッ!」



僕は叫んだ。



稜時は優しい笑みのまま聞き分けのない子供を諭すみたいに言った。



「本当さ。この世界はニュクスによって滅ぶ。」



嘘だ。



誰か違うって言ってくれ。


頼むよ…。



全部終わっちゃうの?



嫌だよ。そんなのは…。 



あぁ稜時がまだ何か言っている。



「僕を殺せばいい。」



勝手な奴だ。



世界が滅ぶとか言って次は僕を殺せか…。



何かもうどうでもよくなってきたな。




順平が何か喚いてる。



黙ってろ。うるさい。




稜時を殺してしまおうか?



うん。



殺そう。



稜時を殺して世界を殺して僕も死ぬ。



何だか楽しくなってきた。



世界を抱いて僕は死ぬ。




end

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