デイダラ、サソリ
□餌付け
1ページ/3ページ
----餌付け-----
「…………。」
最近アイツの様子がおかしい
何時もなら俺にベッタリの筈のアイツが、
俺には何も言わずに何処かに消える。
一体どうしたんだよ…
---------------
「オイ!デイダラ!!」
「な…何だよ旦那、うん。」
最近全くというぼど構ってくれない恋人に、俺は痺れを切らして尋ねる事にした。
「最近、俺に黙って何処に行っているんだ。」
周りくどい言い方が好きではない俺は単刀直入に言う事にした。
「えっ…、べ…別にオイラ何処にも行ってないぞ…うん。」
明らかに焦っているデイダラ…。
「怪しいな…まさか、浮気じゃねぇよなぁ?」
「そんなわけねぇだろ…うん!!」
やっぱり怪しい…
「じゃあな、旦那!!」
とっとと立ち去るデイダラ。
「………。」
これは調べてみる必要が有るな。
……。
先ずはデイダラに手を出しそうな奴に当たってみるか…。
そうだな…先ずは、
アイツだな。
「てな訳だ…」
「オイ…何で俺なんだよ。」
今俺は飛段を壁に押さえ付けて尋問中…。
「テメェが一番怪しい…前々からテメェはデイダラの事狙ってたからな。」
デイダラとは歳は近いしな…。
「…………。」
「いい加減…吐けよ。」
飛段の首にクナイを押し付ける。
「イテテ…クナイ首に押しつけるな…、首が切れる!」
「じゃあ…、とっとと吐けよ!」
クナイを押し付ける手に力が加わりクナイに鮮血が滲む。
「知らねぇよ!!」
「しらばくれるな!!」
俺は…
アイツが居ないと淋しくて……
淋しくて…
心が凍えてしまうんだ。
「知らねぇって言ってんだろ。テメェ顔逝ってるぜ。」
プツッーン…
あまりにもふざけた言い方に、遂にイライラが爆発した。
「テメェーー!!!」
「ギャア!!ちょいたんま…殺される…!」
「安心しろ…テメェは不死身だ。」
迷う事なくクナイを降り下ろす。
「アレ?お二人共何してるんですか…?」
…ピタッ…
意外な人物の登場に思わず手を止める。
「鬼鮫…?」
タイミングが悪いな…
「キサメェー…ヘルプ!!サソリに殺られる。」
「え?やるって…サソリさん最近デイダラに構って貰えないからって飛段で欲求を……。」
変な勘違いをしている様だ…。
全くテメェは見掛けだけじゃなくて頭の中も鮫なのか…。
「馬鹿、そんな訳ねぇだろ!俺はコイツがデイダラに手出してねぇか知りたいだけだ。」
コイツと恋人疑惑何て冗談じゃねぇよ。
「あ…そうだったんですか…私とした事が…。」
「分かればいい…。」
「…そういえば…。」
「なんだよ?」
俺は今凄くイライラ…してんだよ。
「デイダラなら…角都さんの部屋に居ましたよ。」
「なっ…角都だと?」
「ハイ!何だか嬉しそうでしたよ…。」
何で角都なんだ…あの金の亡者の所に行って何の得が…。