イタチ.飛段

□信頼と裏切りは紙一重…
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青色の絵の具を塗ったような真っ青な蒼空が広がっている…。


*信頼と裏切りは紙一重**


「うーん…。イイ天気…だなぁ…うん。」


木陰で、木の葉陰から真っ青な空を見上げながらデイダラが呟いた。


「こんな日は昼寝に限るよなぁ…うん。」


ぽかぽかと温かい日の光が降注いぎ、風が優しく髪を撫でる。


ZZZzz…。


「先輩〜!!!起きて下さいよお〜!!」


「ギアアァァ!!」


「先輩そんなに驚かなくても…良いんじゃあないですかぁ…。」


「五月蠅い〜…!オイラの細やかな昼寝の時間を邪魔しやがって…うん。」


「実は…鬼鮫先輩がデイダラ先輩に相談が有るそうなんです。」


「…?オイラ…にかぁ〜うん?」


鬼鮫がオイラに用事って珍しいなぁ、うん。


「そうみたいです…。あ!近くの団子屋で待っているそうです…。」


何か…デートみたいなノリだなぁ、…うん。




「で…、オイラに相談ってなんなんだ…うん。」


仕方なく団子屋に来てみたが…一体どんな用事なのだろう。


「実はイタチさんの事で相談が有りまして…。あ!ソコに有る団子食べてイイですよ…。」


目の前に100本ほどの団子の山…。


エラく気前がイイなぁ…うん。


怪しい…。


でも、団子は旨そうだから食べちゃえ!うん。


食べ物には弱いデイダラ…。


モグモグ…。


「イタチがどうかしたのかぁ…?」


モグモグ…。


「ハイ…。実はイタチさんに私の事どう思われてるか知りたくて。」


「!!!」


ゲホゲホ…。


いきなり何を言い出すかと思えば恋の相談かぁ、うん。


やっぱり…コイツショタコンだったのかぁ?うん。


ジィー…


冷たい視線…。


「ちょと何ですか?その目は…心外ですねぇ。相談は恋何かじゃ有りませんよ…。」


痛い視線を感じ否定する鬼鮫。


「じゃあ…、一体どういう意味何んだよ…うん。」


「だから…ですね。イタチさんがパートナーとしてちゃんと私の事を認めてくれているかどうか、知りたくて…。」


モグモグ…


ゴックン…

鬼鮫の顔は笑っているが…、明らかに目が笑っていない…。


「これだけ団子を食べておきながら、まさかダダで済むとでも…。」


「ウッ…。」


恐喝だな…うん。


微笑む鬼鮫…。


…………。

「分かったよ、やれば良いんだろやれば…!!」





仕方なくアジトに戻ってイタチの部屋へ行ってみる事にした。


「イーターチィー…。」


ニコニコ…


ここは取りあえず笑顔で接近してみよう…。


ガチャッ…


部屋の扉が開くと、眠そうな顔をしたイタチが顔を覗かせる。


「なんだ、デイダラか…何か用か…。」


かなり眠そうな所を見るとどうやら次の任務に向けて仮眠を取っていた様だ。


かなり不機嫌な顔をしている。


「実は…イタチに聞きたいことが有るんだな…うん。」


「分かったから。…その満面の笑み気持ち悪いからやめろ…。」


イタチの眠気が冷めてきた頃、デイダラは話の本題に入ることにした。


「…で、聞きたいことって何だ…。」


「お前が相棒の鬼鮫のことをどう思っているか、知りたくてさぁ…うん。」


「…?鬼鮫?」


単刀直入に言ってみたが、言われた本人は意味が理解出来ていないようで首をかしげている。

「どういう意味でだ…?―!まさか…。」


「…!?」


「俺に気が有るのか…アイツ。」


「あ、…イヤそういうのではなくて…。」


まぁ…、オイラも同じコト考えたけどなぁ…うん。



「…?」


「パートナーとして、どう思われているか知りたいんだってさ…うん。」


「…何だ、そうゆう事か。」

オイラはコイツ思考回路が同じかもしれないな…うん。


「…で、どう思うんだ…うん。」


「…別に…考えた事ない…。」


まぁ、あまり答えを期待していなかったけど…、何にもねぇのか、うん。


「何かあるだろ…、ホラ尊敬してるとか有るだろ…うん。」


何か言ってもらはないとなぁ…うん。


…………。


「そうだなぁ…。あえてゆうなら…。」


「言うなら…。」


うんうん。


「下僕…。」


え゙、げ…ぼ…く。


「イタチさん…、酷い。」


「アレ付いて来てたのか?うん。」


どうやら気になって付いてきた様だ。


「…、イタチもっとマシな言い方有るだろ…うん。」


この言われ方は流石に同情してしまう。


「…じゃあ下部?」


ソレ、ほとんど意味変わってないぞ…うん。


「酷いじゃあないですかぁ。」


イタチの意外な本音を聞いてかなりショックを受けている様だ。


「イタチさん…、本気でそんなこと…思っているんですか。」


「本気だが…、何か文句でも有るのか…?」


トドメの一言…。


ピシッ…。


あ、ついに固まったなぁ、うん。


……沈黙。


「先輩〜!!!」


元気後輩の声が聞こえる。


「あ、トビ…。」


丁度良いタイミングだな、うん。


「話、終わったんですかぁ…?」


固まった、鬼鮫を見る。


「……。どうしたんですかぁ?鬼鮫先輩…。」


「……。今は放っておいた方がイイぞトビ… 。」


今はそっとしておくのが一番だな、うん。


「あ、分かりました……。何だか気まずい空気が漂ってますねぇ。」


「さっ…、後は二人に任せて行くぞ…うん。」


サッサとこんな所からおさばだな、うん。


そそくさとその場から退散するデイダラとトビ。


「俺も眠いからもう部屋に戻るぞ…。」


ガチャッ…ン


一人取り残される鬼鮫。


「先輩、団子でも食べに行きますか…。」


「そうだなぁ…うん。」


「今日もイイ天気ですねぇ…。」


「そうだな…、うん。」


今日も暁は平和です。


END
 

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