□冬の色
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「んっ…」
朝目覚めるととなりに裸の阿部くんが寝ていて、で、オレも裸で急に昨夜の情事を思い出す。
激しく抱き合い、オレは女の子みたいな声で散々喘がされた。
軋む腰を押さえながらベッドから身を起こした。
カーテンの隙間から、冬独特の灰色の景色が見えた。
「はぁーっ」と窓ガラスに息を吹きかけると、白く曇った。
そこに指で「隆也」と書いた。
愛しい人の名前。
オレは急に我に返り慌てて拭いて消そうとするとその腕はいつの間にか起きていた阿倍くんにガシリと掴まれた。
「あ、阿倍くん・・あの、ごめ、」
「そのまま置いとけよ」
そう低い声で言った阿部くん
にいつの間にか抱きすくめられてた。
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