†小説・短編&中編†
□ 【君のとなり】
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−春・夏・秋・冬…。
巡る季節の中…ずっとずっと欠かさずに君は僕の一番近くに居てくれた。
だからそれが当たり前だと思っていた。
言葉に出さなくても僕の一番は君で…。
だから…。
君の一番も僕だと思っていた。
−でも…。
…違ったの…?
そう思っていたのは…僕だけだったの…?
ねぇ…?アスラン…。
僕はもう…君の一番にはなれない…?
【君のとなり】
四歳で出逢い…僕達は何時だってずっと一緒だった。
それが…高校に入って変わってきた。
家が隣同士な為…いつも二人だった登下校に、入学してから二週間程してから一人の女の子が加わった。
カガリ・ユラ・アスハ。
太陽のように眩しく輝く女の子…。
「よろしくな!キラ」
アスランから今日からカガリも一緒に帰るから…と告げられキラは最初驚いたが反対する理由もなく素直に頷いた。
唯…本当にびっくりしたから。
カガリはアスランと同じクラスで物凄く気が合うらしく一緒に帰るのもアスランから言い出したらしい…。
それをカガリから聞かされた時…僕は心底驚いた。
てっきりカガリから言い出したのだと思っていたから…。
この時初めて僕の心の中に何かが生まれた…。