色々駄文

□今、ここに有る幸せ
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「………ふぅ」


ビクッ


章仁が息を吐いただけで、おれは身体をびくつかせてしまう

「…てことはお前、本当は俺より年上なのか?」

「……そう、だな…うん…かなり…」

「…………」

「…………」

沈黙が、痛い…

「…………」

「…………」

「はぁ…こっちに来い、イカル」

どうして良いか解らなくて、俯いていたおれに、章仁は呆れたようにそう言った

「…………」

おれは頷いてゆっくりと章仁の近くへと行く

「わぁっ!?」

そうすると、章仁が強く抱き締めてきた

「お前がそんなに真剣に言う事なら、疑わない…だから、そんなに不安そうな顔をするな」

「……章…仁…っ」

章仁の言葉と体温のせいだろうか…おれの眼には熱いモノがあふれてきてた…

抱き締められていた腕の力が緩んで、顔を章仁の方に向けられる

「……っ…」

「お前は、本当に泣き虫だな…」

そう言いながら、章仁はおれの目尻を指で拭ってくれる…

「章仁ぉっ」

おれは、そんな章仁に嬉しくなって…

「……っ…」

「信じてくれてありがとなっ」

章仁に思いっきり抱き付いた

そんなおれの頭に、章仁の手が乗る感触がする…

「………イカル」

「…何だ、章仁?」

「少し口を開けて、眼を閉じろ…」

「へっ?…どうしてだ??」

「…良いから」

「……うっうん、わかった…」

おれは章仁が何をしたいかよく解らなかったが、とりあえず章仁の言うとおり、少し口を開けて眼を閉じた

「……んっ…」

…何だ、キスか…だったら何も言わずにすれば良いのに…

それに、どうして口開けろなんて…

「……うっぅ…!?」

なっ何だっ!これ、章仁の舌かっ!?

「っ…んぅっ…ぁ…」

おれの口内を章仁の舌が動き回る

えっ…えっ!?…何だこれっ!!?

「ふっ…んぅっ…はっ…」

結局、章仁がおれにしかけたこれが何だったのかは解らなかったが

最後に思いきり章仁に舌を吸われた後、ちゅっと少し恥ずかしい音をたてて、章仁の唇が放れた…





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