色々駄文

□今ある日常
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いつものように有川家へ来た望美は、沢山人の声が聞こえてくるリビングのドアを開けた


ガチャッ


「皆おはようっ…やけに賑やかだけど、皆集まって何してるの?」

「あっ先輩…」

「やあ姫君、今日もオレに会いに来てくれたのかい…」

「ヒノエ殿、別に望美は貴方だけに会いに来ているのでは無いわ」

「きっついなぁ朔ちゃんは…」

リビングの中には珍しく全員が揃っており、皆何か本のような物を持っていた

「…で、皆で何してるの?」

「神子、今将臣と譲から、アルバムという物を見せてもらっているんだ…」

白龍が楽しそうに言った。

「…………」

「神子?」

眼を見開いて固まってしまった望美を不思議そうに白龍が呼ぶ


その瞬間…


「きぃやあぁぁぁぁっ!!何やってるのよ二人共ぉ!?」

「何って、昔のアルバム見てんだよ、見りゃ解るだろ?」

「んもぅっ!!そういう問題じゃないって解ってて言ってるでしょ!?将臣君っ!」

将臣の持っているアルバムを奪おうとする望美を、軽くかわしながら、将臣は言葉を続けた

「まぁ、そんなムキになるなよ、減るもんじゃねぇし…」

「将臣君っ!」


「…なぁ、どうしてこのしゃしんの望美と将臣はこんなにボロボロなんだ?」

望美が将臣に殴りかかろうとした時に、場の空気をよまずに、九郎がアルバムの写真を指差し問い掛ける

「おおっ懐かしいなっ!?それ、小1の時に望美と取っ組み合いの喧嘩した後の写真じゃねぇかっ!?」

「「「取っ組み合いの喧嘩っ!?」」」

九郎、景時、朔が驚きの声をあげた

「なっ…どうしたの?」

「どうしたの?…ではないわ、望美っ!?」

「将臣っ見損なったぞっ!まさか女人に手をあげるとはっ!!」

正気に戻った九郎が将臣に掴み掛かる

「ガキの頃の事でんな事言われてもなぁ…」

「そうだよぉ、子供の頃の事だよっ!!」

「…じゃあ二人にとって子供っていうのは、中二までって事ですか?」

今まで成り行きを黙って見ていた譲が呆れたように言う

「譲殿、(ちゅうに)というのはどれくらいの時の事をさすの?」

「…三年前です」

その部屋に居た殆どの者がぽかんと口を開けたまま動かない

「…譲、余計な事言うな…」

「事実だろ」

「うるせぇっ」








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