文章置き場
□キリ番リクエスト掌編
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無限ループに風穴を開けろ
リクエスト内容:屋敷に入ったレッドを追い掛けて黒レッド降臨そして愛の告白のようなstory
かしゃん。
レッドが、人の握りこぶしほどの宝石のようなものを床に叩きつけると、ひび割れた部分からゆるやかに陽炎が立ち上がったのち、急激に色を失い、後には一握りほどの灰だけが残った。
「こんなもの、いらないんだ」
これは罪の証拠だから。
これは負の遺産だから。
回収し続け、壊し続けて、この世からすべてなくさなければならない。
それを成し遂げるまで、他の何にも手を伸ばすことは許されない。
そう思っている。
レッドも。
ブルーも。
だから、臆病者のように、二人は想い人へ手を伸ばさなかった。
それがどんなことになるかも知らず。
聞きたくなかった。
こんなことは――――
→ つづく