☆庭球歌劇部屋A☆
□肩を貸すから、寄り添って
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結局、夕飯を食べないままで朝を迎えてしまった。
触れ合う体温に満足していると、隣から盛大な空腹音。
「晃二ぃ〜〜」
「はいはい、朝ご飯作りますから」
俺は彼に甘い。
俺もトコトン我儘だけど、彼に対しては甘やかす方に徹してしまう。
「なぁ」
「何ですか?」
その笑顔は俺に何かを頼みたい時。
…大丈夫…
しばらく離れていたからといって、ケンケンはあまり変わっていないようだ。
「ポーチドエッグが食べたいvv」
「はいはい」
今日はいつになく、爽やかな気がする。
彼がいるだけで、いつもの朝がこんなにも違ってくるから不思議だ。
「だから晃二大好き♪」
「それは光栄です」
おはようのキスをして、照れて布団に戻る君を確認したら。
「今度はちゃんと連絡くださいね?」
約束をしよう。
「ちゃんと、苦しくなったら甘えてください」
「…ん、分かった…晃二もな?」
「はい」
もう不安にならないように。
そしてずっと、一緒にいられるように。
君の寄りかかる場所に、俺はなりたい。
〜fin〜