☆庭球歌劇部屋A☆
□☆HAPPY☆
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「おわっ!?」
気合いを入れて稽古場のドアを開けたオレの目の前に、驚いた顔の荒やんが立っていた。
「なんや鯨ちゃん…」
「……」
なんだよ、この気まずい雰囲気は!!
言いたいことがあれば言えよ!!
「きゅ…」
お?
「休憩、行ってたん?」
「……見て分かりません?」
あぁ、また悲しい顔。
なかなか大事なことを言ってくれないから、なんだかイライラしてきた。
「…ゴメン…俺、休憩行ってくる」
オレの横を通り過ぎた荒やんが、オレの顔を一度も見なかった。
ただそれだけで、ただそれだけで…
ヤバいくらい凹んでる自分がいる。
ヤバいくらい荒やんの顔を見たいと思う自分がいる。
「もしかしてオレの方かな?」
オレの方が荒やんに恋してるのかな?
もう分からないよ…