☆庭球歌劇部屋B☆
□雨上がり
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さっきよりももっと楽しそうな声。
何に気付いてないんだろ?
『今すぐカーテンを開いて、外を見なさい』
電気を点ける時、僕はカーテンを閉じる。
今日は雨で暗かったし、部屋のカーテンは閉じられていた。
相変わらずの工さんの洞察力に驚きつつ、静かな部屋のカーテンを開けた。
「え、静か…?」
すんごい違和感は、瞳に飛び込んできた光で解決した。
「うわぁ!工さん、晴れましたよ!!」
『ん〜、予想通りの反応♪』
キラキラ。
きっとこれは工さんの魔法。
やっぱり凄いや。
『予定通り、待ち合わせな?』
「はいっ!」
電話の向こうでは笑い声。
僕も声を上げて笑った。