☆庭球部屋B☆
□君に惚れたワケ
4ページ/10ページ
「男!?…まぁ、男でもいいかも…美人だしvv」
「!?!?」
一瞬驚いただけですぐに意地の悪い笑顔を見せる男達は、強力に僕を立たせた。
「はい、俺達と遊ぶってことで決定ね♪」
「ちょ、離せ!」
「いやぁ、マジで可愛いわ」
「一日、じ〜っくりと楽しもうねvv」
本格的に危険を感じた。
身体が震えて上手く声も出ない。
待ち合わせの場所を離れてしまったら、タカさんだって助けてくれないのに。
「た、か…」
呼ばなきゃ。
下品な声で笑い続ける男達の後ろに、愛おしいまでの茶色がかった頭を見つけた気がして。
最後の力を振り絞って僕は叫んだ。
「タカさん…!タカさん!!」
「んだよ、テメェ…」
「うっせぇんだよ!」
痛いくらいに腕を掴まれて、とうとう声は出なくなった。
大人しくなった僕に満足したらしい男達が再度歩き出した途端…
「不二!!」
僕の身体は急に軽くなった。
「タカ、さん?」
「もう大丈夫だよ」
タカさんの手が僕の頬に触れる。
そこから思い出したように血が通い始めて、僕は潤んだ瞳ごとタカさんの胸に押し付けた。