☆庭球部屋B☆

□学校生活B
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◎忍岳◎



何かスッゲぇ今更だけど、オレの相方はモテるワケ。

今だって授業の内容が解らなかったって言う女子達に勉強教えてて、女子達は勉強そっちのけで侑士の声に聞き入ってる。

もちろんオレは面白くない。

普段はウザいくらいオレに構う侑士が、オレ以外に構ってるっていう現実。

胸糞悪ぃし…


「岳人?」


独特のイントネーションで呼ばれる自分の名前に胸が鳴った。

さっき勉強を教えてた声とは明らかに違う。


「具合悪いんか?」


もう侑士の視界にはオレしか映ってないようで、物足りなさそうに声を掛ける女子達は一切無視だ。


「岳…?」


本気で心配してる侑士の瞳にキュンってしたから、オレは大人しく顔を上げる。

コイコイと手を動かせば、何の躊躇もなく顔を寄せる侑士。

さっきも言ったけど、コイツってばモテるのよ。

滅茶苦茶カッコ良いワケ!!

そんな顔が至近距離に近付いてくるんだから、オレも理性とか照れとか全面放棄で…


「何、岳?」

「…侑士ぃ…」

「岳っクン?」

「…まじ好き。チョ〜好き」

「!?」


耳に息を吹きかけるように伝えれば、珍しく赤くなる侑士の顔。
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