☆庭球歌劇部屋A☆

□子供の頃に
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「子供の頃に戻りたいなぁ〜って、思ったことあらへん?」

「お前なぁ…いきなり家に押し掛けて来たと思ったら、そんなこと聞きに来たのか!?」


すっかり休日モードだった草ちゃん家に押し掛けて約10分。

呆れ顔で出されたコーヒーを飲みながらそんな質問をすると、案の定怒鳴られた。


「だから、休みの日に押し掛けたのは謝るってι」

「…もういいよ」

「草ちゃぁ〜んvv」

「寄るな!暑苦しい!!」


邪険に扱いながらも、俺をココから追い出そうとはしない。

優しい優しい草ちゃんは、俺の大好きな人…


「で、なんだって?」

「ん?」

「さっきの…"子供の頃に"ってヤツ」

「あぁ!!なんかなぁ〜、さっきランドセル背負った子供達見てん」


俺は話を聞いてくれたことが嬉しくて、終始ニヤニヤしながら説明した。



唐突に思い出した草ちゃんの休日の日にち。

家に行こうと決めたら落ち着かなくて、自然と早足になりながら向かっていた。

そこで見つけた二人の小学生。

男の子同士なのに仲良く手を繋いで、楽しそうに喋りながら歩く姿。

俺はそれが羨ましくて堪らなかった。

大人になった今、男同士で手なんて繋げない…
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