☆庭球歌劇部屋A☆
□ご馳走様
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「おーちゃん!」
「誕生日おめでとう、ズッキー♪」
「有難うvv」
うわぁ〜、ギュッてしたい!
チューしたい!!
「さ、入って入って♪」
「サンキュ!あ、ケーキ買って来たんだよ」
「マジ?」
「うんvv」
おーちゃんの腕に納まる正方形の箱は、ホールのケーキを予想させる。
一昨日くらいからウキウキしてたのは、コレを予約したからなのかな?
「まずはロウソクつけよう?祝ってから御飯ね♪」
いつもより笑顔のおーちゃん。
本当に可愛いんだから…
キスしたら怒る?
「はい、ライター」
「……なんでライターなんか」
「か、勘違いするなよ?きっと買ってくれると思って用意してたの!煙草とかじゃないからι」
「…本当?」
「マジです!だっておーちゃん嫌いじゃん」
おーちゃんの嫌いなこと、俺がするはずないのに。
ま、酒飲むけどねι
「じゃ、いいか」
少し疑ってそうな瞳を残して、おーちゃんは箱を開けた。
「23歳ってさ、すっごい曖昧」
「へ?」
「ロウソクの本数迷っちゃったよ」
そう言って、4号の小さなケーキに『23』という数字のロウソクを立てた。