☆庭球歌劇部屋A☆
□応援団
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寂しくて仕方ないのが本音。
でもそんな我儘で兼悟君を困らせる訳にはいかない。
兼悟君にはいつだって、伸び伸びと仕事しててほしいんだ。
「誕生日、今年だけじゃないもんね…今日じゃなくったっていいし!」
寂しい時や苦しい時、やけに明るくなってしまう自分。
オレの良いところで、オレの悪いところ。
「忙しいの知ってるもん。応援してあげなきゃ」
会えないのは兼悟君のせいじゃない。
オレだって仕事をしてるんだから、お互い様だ。
「ハッピーバースディ、兼悟君」
だけど、これだけは伝えたかったな…
兼悟君に、おめでとうってさ。
「大好きだよ」
ってさ…
朝起きると、頬が引きつっていた。
鏡を見ると一本の筋が通っていて、泣いたんだなって気づいた。
「今日、休みで良かった…」
こんな顔で仕事なんか出来ない。
でも気晴らしくらいしたくて、オレはシャワーを浴びて上着を掴んだ。
オレの心と対照的な、晴々とした青空だった。
「公園で日向ぼっことか、コンビニでお菓子漁るとか…」
思い付く限りのこと、全部しよう!
明日にはまた笑えるように。