☆庭球歌劇部屋A☆
□応援団
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大事なことを忘れてるのは気づかない。
家に携帯を置いてきたこと。
兼悟君のことを考えないようにしてたんだから、しょうがないけど…
しばらく歩いて、オレは3件目の店先。
良く見て歩く通りには発見がいっぱいで、オレは自然と笑顔になっていた。
「この店いい!この小物とか、兼悟君が好きそ、う…」
考えないようにしてても、兼悟君の存在は頭から離れてくれない。
思い浮かぶたびに涙目になって、深呼吸をする。
そしてまた歩き出す。
もう何度も、そんなことの繰り返し…
「やっぱり会いに行こうかなぁ」
ドコにいるかも分からないのに、会いたくてしょうがない。
「家で待ってていいかな?」
少なくとも、家には戻って来るだろう。
そう考えて、オレは兼悟君の家に向かった。
もうグジグジ考えるのはよそう。
兼悟君と会えることだけ考えていよう。
「今日こそ言ってやるんだ、誕生日おめでとうって♪」
会ったら笑顔で『お帰り』って言ってやるんだ!