☆庭球歌劇部屋A☆
□少しずつ
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ドリライも終わって、新しい振り付けが開始された頃。
僕はタッキーと稽古場を飛び出した。
サボりじゃないですよ?
ちゃんと稽古が終わってからですvv
「早く終わったなぁ…何が食べたい?」
「和よりは洋って気分ですかね!」
「じゃあ歩きながら決めようか」
タッキーはいつも優しくて、ゴールデン・ペアみたいに一緒にいれればいいのにって思う。
褒めるとこは褒める、叱るとこは叱るって態度もいい。
しっかりしてて頼れるから。
「この前仕事で行ったんだけどね、オムライスが美味しい店なんだ」
"良い所がある"と、勧めながらも僕の意見を尊重してくれようとする。
僕はタッキーが勧めてくれるなら何だっていいのに…
「オムライス好き?」
「はい、好きですよvv」
「良かった!じゃあソコにしよう!!」
タッキーは安心したように笑って、意気揚々と歩き出す。
なんだか可愛い…
「ねぇ、タッキー?」
「ん?」
「もしかして、その店のオムライス食べたかったの?」
どうやら図星だったらしい。
一瞬だけ固まって、照れたように肯定した。
たまに幼く笑う顔も、僕は好きかな。