☆庭球歌劇部屋B☆
□a warm-rain
2ページ/7ページ
─♪〜♪♪〜♪〜〜─
数コール、虚しく耳を通り過ぎていく。
辛抱強く待っていると、ようやく途切れた受話器の向こう、愛し過ぎる声。
『浩太郎?』
携帯に表示された名前で分かったんだろう、滝川さんの不思議そうな問い掛けに小さく笑う。
「今、何してたのぉ?」
『ん〜?優雅に家で昼寝』
「うゎ、ジジ臭!!」
『おいおい…ι』
とりあえず家にいることを確認。
オレってば、誘導尋問とか出来んじゃね?
『浩太郎こそどうしたんだよ。久々だな』
「浮気とかしてないかなぁ〜ってさ」
『…それ、本気?』
オレの言葉に滝川さんの声色が変わる。
意外と亭主関白な彼は、こういう問い掛けにはすごく機嫌を悪くするんだ。
「ウソだよ!信じてるもん、オレvv」
『…だよな♪』
少し嬉しそうな滝川さんの声を聞いて、もっと伝えたくなる。
どれだけオレが滝川さんを想っているかってこと。