☆庭球歌劇部屋B☆
□背中
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結局手近なファミレスに落ち着き、二人でこれからの予定を立てる。
「塁斗、デザート食べる余裕はあるよ?」
「う〜ん…いや、デザートはおやつまで我慢します!」
「あぁ、おやつがある訳ね」
キラキラとおやつに行く店を語る塁斗に、俺は相槌を打つ。
何で塁斗となら、こんな他愛もない会話さえも楽しいんだろう?
そんな単純なことを考えていた。
好きなんだから当たり前か。
「じゃあ、ジェラートにしよう。まだ暑いし」
「いいですね!沢山味があるんですよ〜♪」
それは都合がいい。
食べさせ合いが出来るってことだ。
定番だけど。
「なら、半分こにするか?」
「え!?」
俺の言葉に予想以上に驚くと、真っ赤になった塁斗がコクリと頷く。
そして小さな声で呟かれた塁斗の言葉は、聞き耳を立てていた俺の耳にしっかりと届いた。
「やった…間接、キス…///」
抱き締めても文句は言われないと思う。
少ない理性で我慢するのはキツいって。
可愛いな、ホント。