☆庭球歌劇部屋B☆
□特別な場所
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テニミュの舞台に戻って来ることを決めた俺に、龍が言った。
『工さんさぁ、張り切ってるね』
俺はそれに『まあね』と答え、今ココにいる。
新しいメンバーのいる氷帝と、初々しい青学。
比嘉がやけに堂々としてて圧倒された。
言わずもがな、テニミュの稽古場だ。
「工さ〜ん」
「おぉ、ルイル〜イ」
お互いヘトヘトになったダンス練習の後、ダルそうな塁斗の言葉にダルく返事をした。
「…水…」
「…はいはい、買って来ますよ」
塁斗の上目遣いに敵うはずもなく、情けなくもパシリに成り果てる。
歩き出した先で指差して笑ってきたケンケンに八つ当たり。
本当に俺って健気だなぁ…
「なぁなぁ、その緩んだ顔引き締めてくれへん?」
「…うっさい、宍戸!」
「うをっ!?おい、忍足はクールキャラやろ??」
「構うかボケ!!」
仕方ないだろ?
塁斗が当たり前のように隣にいることが、死ぬほど嬉しいんだから。
顔なんて崩れまくりだって。