☆庭球部屋☆

□幸せのBouquet
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「おっと!こんなことしてないで、早く良い店探そ♪」


オレは気分を新たに、また一歩を踏み出した。


「あれ?英二??」


そんなオレを呼ぶ声。

大好きな、澄んだ爽やかな声。

突然の展開に、オレはドキドキしながら振り返る。

出会った頃の、何とも言えない気持ちに似ていた。


「大石?」

「やっぱり英二だ!偶然だなぁ、買物?」


…やっぱり似てる。

胸がキュッとなって、苦しいような嬉しいようなカンジ。

どれだけ経っても慣れない高鳴りだ。


「うん♪良い店ないかなぁ〜ってさ」

「俺も暇で出て来たんだ。一緒にどう?」

「もち!全然OK☆」


"隣には君がいると良い"


機嫌は更に上昇していく。

オレは満円の笑みを浮かべて一歩戻った。

あのウインドウにはまだ女の子達がいて、オレはチラリと視線を向ける。


「ん?」


そんなオレの行動を目敏く見つけ、大石もウエディングドレスの飾ってあるウインドウを見る。

その時にごまかせば良かったんだけど、オレはウインドウから目が離せなかった。

いつの間にか、大石の視線がオレへと変わっていたことも知らずに…
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