☆庭球部屋☆
□足並み揃えて…
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◎乾海◎
「あ…やっと見つけたっスよ」
「やぁ海堂。もう出番かい?予定より10分程早いな」
「皆張り切ってるから…それより早く!」
「分かったよ」
学年ごとに4色に分けられ、乾は偶然にも2年の中では海堂と同じ色になれた。
木陰で自分達の色の勝敗を計算していた乾に、いつもより若干楽しそうな海堂の声。
乾はノートを閉じると、歩き出す海堂に合わせてグランドへと向かった。
「いい?海堂は最初右足から出すんだ。リズムはどうする?」
「バカ城には負けたくないっス!」
「…なるべく早く、ねι」
体育祭の種目の中に、色別で二人組を組んでの二人三脚がある。
それに桃城が出ると聞いて、闘争心を駆られた海堂が乾に組もうと持ち掛けたのである。
願ってもない誘いに二つ返事で了承を出すと、乾は早速リサーチを開始した。
「今回のダークホースはやはりテニス部だな」
「っスね…」
「俺達を含め大石・菊丸ペア、河村・不二ペア、そして桃城・越前ペア。見事に分かれたもんだな」
「絶対勝つっス!!」
気合を入れてガッツポーズをとる海堂を、乾は幸せそうに見つめていた。
どうせやるなら、勝ちに行こう、と…