☆庭球部屋A☆
□お年玉、争奪戦!!
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◎大菊vs桃リョ◎
乾いた風が横切って、手塚家の綺麗な庭は戦場と化す。
「菊丸様が成敗しちゃる☆」
「絶っっ対に負けませんよ!」
羽子板片手に睨み合う菊丸と桃城の後ろ。
早く先攻後攻が決まらないかと待っているのは、爽やかスマイルの大石と仏頂面の越前。
「ジャンケンに何分使う気っスか…」
越前選手、試合が始まらないとヤル気が出ないタイプのようです。
「勝ったぁぁ〜♪」
「だぁぁぁ!!」
高々とブイサインで大石の元へ駆けて行って、菊丸は審判の乾から羽を受け取る。
「大石からね?」
「あぁ」
羽を渡すついでに一度ハイタッチ。
そして位置に着いた二人は…
「オーストラリアンフォーメーション!?」
二人にとって、羽子板はラケットにもなるらしい。
「負けらんねぇなぁ、負けらんねぇよ!」
「絶対潰す…」
乾のスタートの合図が響き渡り、大石は真っ直ぐに羽を投げ上げた。