☆庭球部屋A☆
□未来
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春を感じさせる暖かい日差しを浴びながら洗濯物を干し、オレは鼻歌まじりで荷物を抱えた。
真面目なアイツが珍しく忘れていった弁当。
昨日…もう今日だったけど、遅くまで起きてたし。
「昼休みまで後30分…間に合うにゃ♪」
毎日一緒にいるのに、オレはアイツが大好きだ。
今朝あった電話越しの声でさえ、忘れられないくらいに…
『ゴメン、英二…忘れた!』
今日は休日だし、短い昼休みじゃ買いに行くことも出来ない。
そんな理由だけど、仕事をしているはずの時間に電話をくれたことが、オレを頼ってくれたことが、本当に嬉しい。
「今日は大石の好物ばっかりなんだから」
喜んでくれるかな?
「一緒に食べるって言ったら…笑ってくれるかな?」
いつもより大きな弁当箱。
苦笑いでも、嬉しいよって言ってくれるはず。
忙しい時もオレのことを考えてくれてるって、オレは信じてる。
だから一人でも寂しくないよ?
帰ってきたら、どんなに疲れていても抱き締めてくれるもんねvv
出会った頃から変わらない笑顔で。
変わらない…いや、より大きくなった愛情で。
ずっとずっと、オレを包んでね?