☆庭球歌劇部屋☆
□実写テニプリの裏側で…
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<鈴木as大石>
「タっカさん♪おチビったらぁ〜…」
撮影だということは分かってる。
芝居だということも。
おーちゃんにも悪気なんかコレっぽっちもないだろう。
でも…
「俺の背中に隠れないでよ、英二ι」
「い〜ぢゃん!」
『カット!!』
部活動のシーンだから、会話も行動もアドリブだ。
だから俺はなるべくおーちゃんの近くにいるつもりだったけど、今回はコニーに先を越された。
いや、おーちゃんもコニーも悪くないんだけどね?
「お疲れ、コニー☆」
「アダーチンもね」
コニーの両肩に両手を乗せたまま、おーちゃんが笑顔で話し掛けている。
俺は二人の後ろでしかめっ面。
なんか悔しいなぁ…
「あ!ズッキーvv」
急におーちゃんが後ろを振り返って、俺的に5割増した笑顔で俺を呼んだ。
でも俺は本当に急なことだったから、眉を寄せたままの状態で固まった。
「あれ?ズッキーどうしたの??具合い悪い??」
そんな俺を見て、おーちゃんが心配そうに駆け寄って来てくれた。
まさか"嫉妬"してました、なんて、カッコ悪くて言えるワケがない。
俺は必死で大石直伝の爽やか笑顔を作った。