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星に願いを
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えっ今ティキ…何て言ったさ…――?





「ぁ…ティキ…っ…本気で言ってるさ…?」

「え?えっと…本当に今日何かあったっけ…?」

「っ!」





同じことを二度言われ、何かで頭を殴られた…そんな衝動に駆られた。
頬に何かが伝っていく感触にハッとし、気がつけば俺はティキの頬を叩いていた。
「パシッ!」という乾いた音が部屋に響いた。




「ティキの馬鹿ぁ!」

「ちょっ…ラビっ…!!」




ティキの制止の言葉も聞かず、俺は鞄を乱暴に持って保健室から出て行った。





*****





あれから何時間経っただろう…――。
辺りがすっかり暗くなっていく静寂のなか、聞こえるのはラビの泣く声だけだった。




「ふぇ…っ、…ふ…っ」




さっきは聞こえていた野球部の声も、すっかりなくなってしまった。
ひたすら流れ出る涙を拭いながら、止めようにも止められない。




「…っ…ティキぃ…っ」





「今日何かあったっけ?」





さっきのティキの言葉を思い出すだけで、これでもかと涙がどんどん流れてくる。
その言葉が胸を締め付け、息をするのだって苦しい。





今日は俺の誕生日で、みんなプレゼントくれて…『おめでとう』って言ってくれて…――。

ティキには…勿論言ってほしくて、一番に言って欲しくて…――。

やっぱりティキが言ってくれるのが、何より一番嬉しいんさ…?





「ふ…っ…どうしてぇ…っ…」




ねぇティキ…――。
俺の誕生日…本当に忘れちゃったさ…――?





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