Presents

Love drug
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「――…とは言っても、マジでこれ何なんだ?」




すっかり夜の闇とそれを照らす月の光が出てきた頃…――。
こっそりと伯爵の部屋から盗んできた先ほどの液体を片手に、とある所に向かっているティキ。

今日は敵対するエクソシストでもあり、俺の可愛い恋人のラビに会いに行く夜。
いつものように窓を透過して入っていくと、ランプ1つ灯しながらベットの上で本を読んでる愛しい人の姿が…――。




「ラビ!こんばんわvV」

「んあ?…あぁ、ティキか」

「ちょっ、冷たいなー」




ちらりとコチラを見ては、再び本に視線を落とすラビ。
これを見ても怯まないのがこの男、ティキ・ミック。

「照れちゃって可愛いーvV」と言いながらラビの読む本を取り上げて、正面からギュッと抱き締める。




「ちょ…っ!邪魔すんなさ!」

「まぁまぁvV今日は面白いもん持ってきたよ、気になる?」

「面白いもの…?」

「うん、面白いものvV千年公が作ったものなんだけど、盗んで持ってきちゃった」

「マジで?」




ティキの言葉に、目を見開いて輝かせるラビ。
さすがは次期ブックマン、千年公の作るものには興味津々だ。
「早く出すさ!」とティキのシャツを掴んで言うラビに理性を抑えて『それ』を手渡す。




「何さぁ?これ」

「んー?知んない、でも綺麗なピンクでしょー」

「そうさね…っでも明らかに怪しい色さ?これ…」




ティキは差し出したピンク色の入った小瓶を、上から下へと見ていくラビ。

怪しがりながらも、小さな子供みたいな瞳で小瓶を小さく振っては頭の上に?を浮かべる姿がとても愛らしい。




「ねぇラビ、飲んでみたら?」

「えっ?嫌さぁこんな得体も知れないもの…」

「えー!」

「俺はこっちがいいさぁvV」




ラビがティキを振りきって手に持ったのは、同じような色のアセロラジュース。
今日、任務の帰りに寄っていた街で買ってきたらしい。
それを美味しそうにコクコクと飲んでいくラビ。




「こっちも絶対美味しいって!」

「そんなに飲みたきゃ自分で飲めさぁ〜」

「ラビー;」

「むぅ…しつこいさ!トイレ行ってくる!」




バタンッと勢いよくトイレの扉を閉めたラビ。

それを見てハァ…とため息をつくと、ティキは持ってきた小瓶の液体をグラスに入れて、ラビが飲んでいたアセロラジュースと見比べてみる。




「色似てんなぁ〜…匂いはー…ん、俺の持ってきた方が甘い」




これは只のジュースなんじゃ?
あの千年公の事だ、ありえるかもしれない。
もしかして…これは俺の勘違いなのか?
この色といい、甘い匂いといい、まさか――。




「あぁぁぁぁ!何やってんさティキ!」





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