-side 雲雀-
どうやら話を聞くところ、2月4日はディーノの誕生日らしい。
その誕生日会を沢田綱吉の家でやるという話なわけだが……。
「くだらない…」
誕生日なんてくだらない
只自分が生まれた日に、何で周りの奴らから祝われなければならない
いつ生まれたかなんて他人には関係ないのに何故?
人は無駄に群れたがる――。
「あっ雲雀さん…」
「おっ!オッス、雲雀!お前も来るか?ディーノさんの誕生日会vV」
「おい山本!何で雲雀を呼ぶんだよ!」
僕の存在に気づいた沢田綱吉
それに便乗して山本武と獄寺隼人がこちらを振り返る
「何で僕があの人の誕生日会に行かなきゃいけないの?」
「何でって…、お前ら仲良いじゃんvV」
「………」
「ちょっ山本!えっと…っ、もしよかったらでいいんで!でも雲雀さんが来てくれたらディーノさんも喜ぶかな?なんて―――。」
「10代目!雲雀なんか誘わなくてもいいでしょ!こいつが来たら10代目のお家が壊れますよ――!」
「心配しなくても僕がそんなの行くわけないでしょ。それに誕生日会か何だか知らないけど、僕には関係ないよ」
誕生日会?お祝?
そんな他人のことなんて僕には関係ないし、僕が行く義理もない
草食動物達と群れるなんて有り得ない
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2月2日
コンコン..
「どうぞ」
「よっ、久しぶりだな恭弥」
「……」
あれから2日後
あの時の記憶はほとんど無いに等しくなっていた頃にやってきた
煌めく金髪をなびかせて入ってきたのはディーノだった
「何か用?」
「なっ、会いに来た恋人にそれはないだろー?冷てぇなぁ。。」
「訪ねてきた人に用を聞くことが変だっていうの?用が無いなら帰ってよ」
「変じゃねぇけど…。せっかくイタリアから帰ってきたし、恭弥に会いたかったからっていうのが理由だ。これじゃ駄目か?」
「…知らない」
不覚にも心臓が高鳴ったのがわかった
相変わらずの美形をふりまくこの金髪碧眼の外国人相手には無駄に疲れる
そしていつしかイタリアでの話を長々と話し出す始末。。
「――てか恭弥ぁ!俺の話ちゃんと聞いてんのか?」
「聞いてない」
「ヒドッ;」
「あなたが勝手に喋ってるだけでしょ?」
「お前ってやつは…。んで話の続きだけど、こうやって帰ってきたのはツナが俺の誕生日会をしてくれるっつうからよ」
「……」
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