Presents
□Chocolate kiss
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数時間後..
「うぅ…。。何でこうなるんさぁ〜」
あたりにはチョコの甘い香りが漂い、調理器具はキッチンの上に散らばっている…――。
そしてラビ本人はというと、ピンクのエプロン共々に顔や手はチョコ塗れになっていた。
「この本の通りに作ってるのに〜;」
床にしゃがみ込んで本をペラペラと捲るラビ。
ラビが作ろうとしてたのはバレンタイン定番であるトリュフ…。
甘いものはあまり得意ではないティキのためにビターチョコを用いたもの。
だが今キッチンの上に転がっているのはトリュフとは程遠く、角ばっていて何とも言えない形…――。
「こんな不細工なチョコはあげらんないさぁ…」
ちょんとチョコをつまんでみる…――。
形は不格好だが味は――?
そう思って1つ口に含んでみると――。
「ゴフッ!苦っ…、これ苦すぎさっ!」
甘いものは苦手だからということを重視しすぎたのか、ビターを通りこして只の苦い塊と化していたチョコ。
再び床に座り込むラビは足を抱え込んで俯いた。
「こんなんじゃ間に合わないさぁ…」
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