「おい総悟、お前何してるんだ?」
「何って…見てわかりやせんか?」
「いや…わかる…けど」
「じゃあそのままでさァ」
朝の真選組…食堂からは忙(せわ)しい作業の音が響く。
副長である土方十四郎は朝から見た光景に目を見開いていた。
「まっまさかと思うが…それはケーキ?」
「まさか?曖昧な答えですねィ…どこからみてもケーキですぜィ?」
「…
これ『塩』って書いてあるんだけど?」
「おっといけねェ、間違えるとこだった」
「危ない危ない..」といって塩と書かれた容器を持って棚へ向かう総悟。
それに溜息をつきながらも煙草に火をつける。
「―――万事屋にか?」
「………」
「ケーキっつったらアイツしかいねぇだろ」
「最近甘いもの…食べてないって旦那が言ってたから…」
「…そーかよ、なら『砂糖』と『塩』間違えんじゃねぇよ」
「うっうるさい…っ!」
「行くんならさっさと行け、今日の夜には戻ってこいよ?巡回サボったらツルすからな」
「へーい」
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