「ラビー!ラビラビラビーっ!」
「うおっ?!」
教団の廊下を歩いていると、後ろからドンッという衝撃と共に自分の名を連呼する少年の声がする。
何とか踏ん張って後ろを振り返ると、やはりその声の正体はアレンだった。
「アレンっ、びっくりしたさー?」
「ふふっvVラビ!今日は何の日か知ってますか?」
「今日…?今日…3月…14日…」
「はいっ♪」
「―――あぁ、そういえば今日はホワイトデーさ?」
「そうですっホワイトデーです!」
ニッコリと笑うアレン。
何だかとても嬉しそうにラビの腕に自分の腕を絡ませてくる。
「なっなんさ?アレン…ι」
「もうラビったら!僕がバレンタインデーの日にチョコをあげたでしょ?」
「―――あっ」
「思い出してくれましたか♪」
そうだ、バレンタインの日…――。
ティキが帰ってすぐにアレンが来てチョコをくれたんさ…。
「ごめんさ?すっかり忘れてて何も用意してないんさ……」
「――そうだと思いましたvV」
「ホントごめん――あっ飴ちゃんならあるさ?ほれ♪」
ポケットに手を入れると飴が1つ。
任務先で買った飴…残りの1つを大切の持っていたのだが今はこれしかない。
「これでいいさ?」
「はいっ!十分ですvV」
「ならやるさ♪」
「ありがとうございます!ではラビ――…あーん♪」
「へ?」
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