Tyki×Lavi
□永遠という名の誓い
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「ラビー」
「………」
「ラビったら〜…さすがにこれ以上の放置はキツイんだけど?」
「……あっ、つい読みふけっちゃったさ」
「うっわ、もうほとんど読み終わってんじゃん」
「物語は読みやすいからすぐ読み終わるんさ〜」
流石に長時間放置でティキは我慢の限界。
もうほとんど読みつくしてしまったラビは、パタンと本を閉じた。
「どんな話だったの?」
「――身分差の許されない恋の物語」
「………」
「好きあってる2人がいて…でもその2人は結ばれないんさ。身分の差で周りからは反対の声と冷たい視線……その苦しみから逃れたい一心で2人はとうとう別々になってしまうんさ…。」
「身分の差……ねぇ。好き合ってるんだったら周りから何言われようと一緒にいればいいのにね?」
「ティキ…?」
ティキの言葉に振り返ると、いつもより真剣な顔つきで話すティキ。
ティキはラビを見て小さく微笑むと、2人が向かい合うように座り直した。
「ラビだったらどうする?その本の物語みたいな身分の差……じゃなくて許されない恋だとわかっていて愛し合う2人。俺達みたいに」
「っ…!」
ティキの言葉にドクンと心臓が跳ねあがる。
この物語は愛し合ってる2人が身分の差で周りからの反対、冷たい視線に耐えきれなくなって別れてしまう。。
考えてみるとまるで俺達みたい――。
ティキは黒の教団にとって敵であり、危険な存在であるノアの一族の1人で伯爵側。
ラビは中立の立場であるブックマンだが、今は教団側だからティキとは敵同士。
そしてお互いに捨てられない大切な人達がいる。
家族や仲間達―――。
「――もし俺達のことがバレて選択肢を選ばなきゃならない時、ラビならどうする?このままを選ぶか、敵同士に戻るのを選ぶか」
「………っ」
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