Tyki×Lavi

危ない保健室
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「あぅ〜…ヤバイさ、これ絶対熱あるさ…」




いつもの道を自転車を押しながら歩くラビ。
いつもなら自転車を漕いで行くが、今日はそういうわけにいかず途中で降りた。

その理由は――今彼を襲っている頭痛、目眩、吐き気その他諸々のせいである。




「やっ休めばよかった…っ…、でも――」




ふらふらとしながらも熱くなった頭の中に出てくるのは――愛しい人の姿。

それを思い出して頬をぺちぺちと叩くと、重い体に鞭を打ちながら学校へ向かった。









危ない保健室


「え〜、だからここはこうなるのであって…、したがってこの公式を応用して…」

「………」




もう時間はお昼近く..
4時間目の数学の授業が終われば昼休み。
ラビはいつも昼休みになるとお弁当を持って必ずある所へと向かうのが日課。

ある所とは―――保健室。
そこにいるのは優しくてかっこよくて…大好きな恋人であるティキ。

相手は保健医で自分は生徒…。
勿論この関係を知る者は1人もいない。
ラビはこの時間をすごく楽しみにしていた。




「(あと少し…っ、あと少しさ…っ)」




明らかに朝よりも悪化している体調に耐えながらも、時間が過ぎるのを只待つ。

これが終わればティキに会える!
その想いだけが今のこの状況に耐えられるだけの力をくれる。
そしてゆっくり重い頭を上げると、視界に時計が映る。

あと15分でチャイムが鳴る――っと思った時、ラビの視界に映っていた時計の秒針がぐにゃりと不自然に歪んだ。
それと同時に体に力が入らなくなり、持っていたペンも机にカツンと当たる音がした




「(あ、れ―――――?)」




そこでプツン、とラビの意識は途絶えた






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