短いおはなし
□お兄さんと(俺の)恋人 3
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「いけっ芝生頭!ツチノコには悪ぃがあんなヤツ倒しちまえ!」
了平の華麗なる攻撃に、獄寺が叫んだ。
そんな獄寺の言葉に山本が笑う。
「ごくでらぁ、あれはツチノコじゃないのな〜」
「はあぁ?何言ってんだよ。あれはツチノコに決まってんだろ」
「だからあれは〜」
「タコ頭の言う通りだ。あれはツチノコだぞ」
さっきまで戦っていた了平までもが同じことを言う。
「えっ、でもあれは…」
ヘビなのだと伝えようとする山本をよそに、獄寺と了平はすっかり2人の世界だ。
「お前はどう思う?」
「おそらくお前と同じ考えだと思うぞ」
「ツチノコだよなぁ?」
「ああ、ツチノコだな」
互いに顔を見合わせてウンウンと頷き合う了平と獄寺を見ながら、山本は朗らかに笑った。
「ハハッ、…俺だけ仲間外れなのな」
お兄さんと(俺の)恋人 3
「獄寺……お前、ホントに俺と付き合ってる?」
「は…はあぁ?(てか山本が泣きそうなんですけど…!)」