短いおはなし

□フェティシズムの奇跡
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4月24日。

今日は俺の15回目の誕生日。


去年までは家族で過ごしたり部活の連中に祝ってもらってたけど、今年は親友のツナが俺のために誕生日会を開いてくれた。
ツナん家の子供たちや笹川にハル、それに小僧と一緒にツナのお母さんのおいしいご飯を食べて、その上みんなからプレゼントまでもらって。

今日は本当に、最高の1日だ。


「ツナ、今日はありがとな!」

夜もだいぶ遅くなりパーティーはお開きとなった。
玄関まで送ってくれたツナにお礼を告げる。

「どういたしまして。楽しんでもらえたみたいでよかったよ」

「ああ、すっげー楽しかった!プレゼントも大事にするから」

ツナからもらったのは、欲しかった野球の雑誌と、それに銀色のカード。カードは金属で出来ていて、両面に模様が掘り込まれてあるカッコいい作りだ。

俺がそう言うとツナはギクッと肩をびくつかせた。

「……あ、あのさ!実はその、カードのことなんだけど……」

「カッコいいだろ?俺が選んだ特注品だぞ」

まるで周りを伺うようにこそこそ何かしゃべろうとしたツナを遮って、いつのまにか現れた小僧が話しだした。

「リ、リボーン!」

「山本、俺からもとっておきのプレゼントがある」

小僧はそう言ったけど手には何も持ってない。
俺が首をかしげると小僧はニッと笑った。

「帰ってみればわかる。イタリアから取り寄せた最高級のシロモノだ。楽しみにしてろよ」

「おう!よくわかんねーけど小僧もサンキューな!」

じゃあまた明日な〜!
俺は特に何も考えることなく、そのまま2人と別れた。






「……で?テメェはさっき何を言い掛けてたんだ?」

「リボーン!そ、それは、その……」

「あのことは秘密にしろって言っただろ。…これはもう、お仕置きだな」

「…ちょっ、待てってリボーン!……ギャアア!!」







***





「ただいまー」

「おうっ、おかえり!」

そのまま部屋に行こうとするとカウンターからオヤジが声をかけた。

「武あてに荷物が届いてたぜ」

「わーった!」

たぶんそれが小僧の言ってたプレゼントなんだろう。
部屋に置いてあるからなーというオヤジの声を聞きながら、俺は階段を上がった。




――それにしても

小僧のプレゼントって、一体なんなんだろう?




野球部の奴らからはCDとか、今赤丸チェック中の巨乳アイドルの写真集をもらったりしたけど、全く想像つかないのな。


そんなことを思いながら部屋のドアを開く。

「……あれ?」

開かない。何かがぶつかって、これ以上開かなくなっている。

どうしたんだろうと少し強引にドアを押すと、
大して広くない部屋に、大きな白い箱が床を占領していた。


「すげぇー…」

なんだこりゃ。
予想外の大きさに呆然とする。

縦横長さ1メートル以上はある巨大な箱に、それを囲う長いリボン。


さすが小僧。インパクト抜群だ。


でもこんなに大きなプレゼントって、一体なんなんだろう。クマのぬいぐるみとか??


とりあえず開けてみようと箱に手をかけると、
いきなり箱がガタガタッと動きだした。


「うわっ?!」


な、なんだ!?
もしかして生き物?


ギョッとして思わず凝視する。

あ、怪しすぎる。

箱はガタガタ震えてるし、しかも心なしか、くぐもった声まで聞こえてくる…?


得体の知れない中身に開けるのを躊躇うけど、まさか小僧が変なものを送ることはないだろうし
それに、期待してろって言ってたくらいなんだし…


無理やり自分にそう言い聞かせて、恐る恐るリボンに指をかける。



真っ赤なリボンを外し、箱を開けると、中には……





「ん゛っ、んん゛…!」





後ろ手に縛られ、猿ぐつわをした『メイドさん』が入っていた。






フェティシズムの奇跡

(しかも彼女は超巨乳!)










はいっ、プレゼントはメイドさんでした〜☆
でも中途半端すぎて獄だってわからない(・∀・;)
あわわわわ…

このままでは忍びない&メイド獄にハマってしまったので、ぜひまた続きを書きたいですっ!

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