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□過去拍手御礼SS
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どうしてこんなに、可愛いんだろう

いきなりぶっ飛んだ思考を展開させているのは
頬杖をついている、刹那。
その視線の先には、足をぱたぱたとさせながら
テレビを見ている木乃香が居た

その視線に気付いた木乃香が、ぱっと刹那に擦り寄る

「せっちゃぁん、眠いん?」

さっきから、ぼーっとしてるように見えたので
声を掛けてみるも、案の定返事はワンテンポ遅かった

「…ぁ、え?すみません、ぼーっとしてました」
「もー、しゃーないなぁ…一緒に寝る?」

そう言って、刹那の肩にもたれかかった
いつもの刹那なら、慌てふためいただろう
しかし今は、間近にある木乃香の顔を、まっすぐ見つめていた

「…、せっ、ちゃん…?」
刹那らしくない行動に少し恥ずかしくなった木乃香は
未だ視線を外さない刹那から離れる
その様子を、眠気からくるもの、と判断して
ベッドに寝かせようと
その手を引いて立ち上がったものの
刹那は手を握ったまま動かない

「せっちゃーん?」
首を傾げて刹那の前にしゃがみ込む

途端、
唇が重なった

かと思えば、ずっと自分を見つめ続けている彼女がぼそっと呟く
「このちゃんは、何でそんな可愛いん?」

いきなりの事に、一瞬遅れて状況を飲み込んだ木乃香は
普段では有り得ないほど顔を真っ赤にさせる
「ね…寝惚け過ぎやろ……」

すう、はあ、と深呼吸をしてどうにか心臓を落ち着けたのも束の間

「ちゃんと起きとるよ?」
本日2回目の口付けを落とされて。


〜3/22拍手御礼SS
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