拍手御礼

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「あのさ、今度の週末お前だけの時間作りなよ。育児や家事やメシは俺らが全部やるから気にしないで」
「え…いいの?でも、堅ちゃんも疲れてるんじゃ…」
「いやいや、俺ら夫婦だろ?偶には俺にも全部やらせてよ。友達と会ってくるのでも良いし一人で家に居たいなら俺が子供達連れて出るし…まぁ、どうするか考えといて」
「嬉しい。ありがとう!」
「イイエ此方コソイツモアリガトウゴザイマス……先二風呂ドーゾ」
「(堅ちゃん顔真っ赤…)ふふ、では御言葉に甘えて」
頬を染めながら御礼の言葉を口にして、すんっ、て表情を精一杯作りながらも気遣ってくれる二口に、くすっと頬を緩めながら御言葉に甘え浴室へ向かった。

「なぁ、週末俺と3人で過ごそうぜ。メシはお前の好きなモンで良いからさ」
「ぱぱーだっこー♡」
「はいよ。お姫様の仰せのままに」
「あれま、どんな風の吹き回し?だったら買い物に行かない?父さんは服のセンスだけは良いし俺の全身コーディネートして。〜〜あーでもチビが騒がないかな?ま、騒いだら即中断するか」
「フフン、仕方ねぇな…って、だけって何だよだけってのは?一体、誰のお陰でその綺麗な顔に生まれたと思ってンだよ」
「きゃっきゃっ」
「姫ちゃんはママそっくりだもんなー(デレデレ)」
「あのね、先ず顔だけなんてナンセンス。次いでに言わせて頂くと俺の器量とほんの少しの努力、父さん、そして母さんの遺伝子が入ったからこそ"全てに於いて完璧なる総合評価"である結果が現在の俺。因みに父さんの言うような話であればー…ごめんね?きっと父さんだけの遺伝子じゃ俺は此処まで爆発的にモテなかったと思うケド。ホラ、母さん特有の目の輝きとか目尻の垂れ具合とか。悪いけど俺、コレで周囲の老若男女イチコロよ?」
「〜〜グッ…!中坊のクセにクソ生意気なっ…!(性格は完璧俺だわ)」

◇◇◇

「じゃあ、いってきます」
「まま!?ふぇ…やーっ!!ままがいいーーっ!!」
「…あ…あの、や、やっぱり…」
「いや、行け。大丈夫だから」
「我儘言うなちびこ!母さん、行ってらっしゃい。気をつけて行ってきてね?帰りは(父さんに車の運転頼んで)俺が迎えに行くから絶対に連絡してよ」
「そんないいのに「絶対無理駄目!約束だからな」は、はい」
ふとした口調と堅実なる強き瞳の核は父親譲りである息子に対して当時の高校時代の彼とふと雰囲気も重なり合いも相余り、つい此方も一瞬だけ当時に戻った返事をして仕舞いながらも、久方ぶりに友人と御食事や買い物に出掛ける為に三人に手を振り…特に泣く娘の事を考えて急いでぱたぱた、と向かって行った。

「ぐじゅぐじゅ…まま、しんでれらみたい…」
「ーー…我が母なのでこう言うのもなんですが、あの麗と可憐を兼ね備えるのは流石に人間離れしてる。加えてお嬢様且つ医師だもの。いやー、チートだね(実は俺の友人や先輩からも非常にモテるわけ。問答無用で俺が蹴散らしてる、そんで父さんが知れば嫉妬してメンドクセーから言わねぇケド)」
「トーゼンだろ。我々人間の物差しでは使用不可だわ(天界からの贈り物の女だぞ)…なんたって「"俺の人生を生彩と精彩に富ませた女性"でしょ?」ーー分かってんならヨシ。俺らも行くぞ」
「しぁス。ーー耳にたこが出来る程聞いた"だいっきらい"から始まった大恋愛を要約すれば、母さんに対して足駄を履いて首っ丈な父さんの話。ふふっ、侠客に人生を捧げた母さんは勝負師だね。…俺が産まれた時点でアガリは御の字かな?ーー…ま、俺が父さんならもっと効率的且つ合理的に戦って夜空は疎か新月をも欺くのに。故に万華鏡なんか必要無い。あ、銃も要らなかったかも?」
「ふあ!おにーちゃんのおめめ、しゃしんのぱぱ(※高校2年生の時の写真)みたーい…!かっこいい!」
「あーよちよち姫様参りましょうか(めちゃくちゃ良い子なんだよ…ッ、確かにアイツに似てめちゃくちゃ良い子で頭良いの…!でも俺に似て!ナマイキなんだよ…!あ"〜〜〜…ま、いっか。まじめすぎんのもどうかと思うし)」

(#二口堅治と息子と娘ちゃん)(#コープス・リバイバー)

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