よろず部屋
□PP版思い付き一発芸
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§第18話より§
「警視庁時代の思い出だよ。いざという時に備えてセーフハウスを用意していた事がある。何かの役に立つかもしれん」
「とっつぁん…」
「確か、拳銃もあった筈だ。古臭いリボルバーだが、無いよりはマシってモンだろう」
「…すまないな、とっつぁん」
「良いって事よ。それより、リボルバーっていやぁ……アレがあれば、まだちょっとはお前の役に立ったかもしれんが…」
「アレ?」
「お前も聞いた事位はあるんじゃないか?…“ニューナンブ本官さん仕様”だよ」
「……………は?」
「ニューナンブ本官さん仕様。ニューナンブは威力は、まあ、それ程高く無いんだが、本官さん仕様は無限の装弾数を誇る怪銃だからなぁ」
「…………………」
「弾込めの必要が無いのはかなり楽だぞ?ま、現役時代に結局手にするのは叶わなかったがな」
「……………一つだけ、訊いて良いか?とっつぁん」
「何だ?」
「とっつぁん、…まさか、『テッポーが撃ちたくて、刑事になりました』って云うクチじゃねぇよな…?」
「、っ、……………」
「…………………」
「…………………」
「…………………」
「…………………」
「…………………」
「…………………」
「…………………」
宜野座の為に、この一件は墓の中まで持って行こう。そう心に誓った、狡噛慎也逃亡犯(予定)なのであった。