精神公演義第1巻(旧)

□第4話
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熊坂戦での怪我が治るまではテツキはじっとしているようにした。手負いでは警備員は務まらんとの芝政一郎の弁にしゃーなしで従ったのだ。

テツキ「けっ、一郎の野郎偉そうにしやがって…いや!!一番えらそーなのはアイツだよアイツ!!」

スギヤ「コウジ?」

テツキ「そう、コウジ!…じゃねーよ!!熊坂だ熊坂!!!」

コウジ「おれの名前出すなや!」

この日は皆揃って土産物屋にいた。四天王の住居を兼ねているので、橋の下よりこっちに集まることの方が多い。

テツキ「熊坂ってあれ何なん!?マジ?何なん!?おい!何なん!?調子ぶっこき過ぎじゃね!?やめて、ホント!!」

熊坂戦での敗戦がよほど御悔しかったと見える。大荒れである。

アツシ「リベンジしなきゃなー。このあっつぁんがやられたまま黙ってられるかってんだ!」

スギヤ「え?あっつぁん何もしてなかったよ?!」

テツキ「よく言ったアツシ!!全くその通りだ!」

デリオ「じゃこの先どうする?」

テツキ「決まってんだろ!?探し出してメッチャクチャのギッタギタのけちょんけちょんのコテンパンにしてやろーぜ!?」

デリオ「じゃあわたしが探して来ようか?」

テツキ「!?お前がか?…そうか。ほんじゃ、お願いしてみるかね。」

デリオの提案に最初は驚いたテツキであったが、彼女の使命を考慮し快く許可した。

デリオ「じゃあ、四天王を連れて行くよ?」

コウジ「おれ達も?!いいよおれは留守番してっから!!」

アツシ「何ビビってんだ!お前も来い!!」

ミズナ「霧くん留守番よろしくねー。」

アツシがコウジを引きずり、デリオを先頭に5人は店を後にした。どうやらある程度居場所に目星が付いているようだ。



テツキ「あれ!?今気付いたらおれ店番!?勝手わかんねーよ!!どーしよ、帰ってきてみんなァ!!!」

テツキが悲壮な声をあげた時には、5人は既に彼の声の届かない所であった。

そんな彼にダメ押しするように1人の客が店に姿を見せた。

テツキ(やべっ、来たじゃん!!レジ打ったことねーよおれ…。困ったなァァァ!)

テツキ「いっ、いらっしゃいま…!?」

取り敢えず愛想よく挨拶をしておこうとしたテツキの目の前に居たのは、互いに見知った顔であった。
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