幸せ家族計画!(刹那♀化)

□WORRY BOX 4:happening
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「…お帰り」

「…?」


ドアの向こうに立っていたのは紛れもなくロックオンで、刹那はドアの鍵を開けるとドアを開けて婚約者を出迎えた。

しかし。

普段なら「ただいま」と優しい笑みを向けてくる相手が、今日は驚いたように目を丸くして刹那を見つめている。

成り立たない会話に、刹那は軽く眉を寄せた。

「ロックオ…」

「あ…『せつな』?」

名前を確認するようなロックオンの言葉に、刹那は目の前に立つ婚約者を訝しむように眉を寄せる。
しかし、そんな刹那の反応を楽しむようにロックオンはニヤニヤと笑みを浮かべていて。

「…せつな、可愛いな」
「…は…?」

刹那はロックオンの突然の発言に思わず顔を赤らめながら後退りをしていた。

照れよりも、違和感。

見た目はロックオンそのものだし声も似ている。時には『可愛い』と言いながらじゃれついて来ることもある。

しかし、こんな口説き文句のような使い方をされた事はなかった。

「お前…どこかで頭でもぶつけて来たんじゃないのか?サッサと入れよ、恥ずかしい…」

マンション内の他の住人が歩いて来るのが目に入ると、刹那は素っ気ない態度でリビングへと向かった。


玄関に入ったロックオンは、興味深そうに室内を見回しながら刹那の後をついて歩いてリビングへやってきた。

「なぁ…せつな」

どこか甘さを含んだ声で名前を呼ぶロックオンに違和感を拭えないまま、刹那は相手を振り返える。

「……ッ…!?」

突然抱き締められ、さり気ない動作でリビングの壁に追い詰められた刹那は、その腕の違和感に加えて鼻を擽った煙草の匂いにピクリと眉を寄せた。

自分の知る『ロックオン』ではないと本能が知らせてくる。

「…あんた…誰だ?」

「誰って…お前の婚約者だろ?せつな…」

『ロックオン』は笑みを向けながら刹那の顎に指を掛けると、そのまま顎を引き上げて唇を重ねようとした。

しかし。

「…のあ…ッ…!?」

唇が重なる寸前、鈍い音と共に刹那の膝が『ロックオン』らしき男の股間に容赦なく入っていた。

「…俺に触るな」


刹那は短く捨て台詞を吐くと、その場にうずくまる『ロックオン』に似た男を見下ろした。

「あんた…何者だ?」

「……ったく、可愛い顔して随分なじゃじゃ馬だな。ニールの婚約者ってのは…」
「ニール?」

ロックオンの本名を知る『ロックオン』そっくりな男…考えられるのは一つしかなかった。


「もしかしてアンタ…」「刹那ッ!無事か!?」


刹那が男を問い詰めようとした瞬間、バタンと勢い良く開いた玄関のドアから慌ただしく入って来た人物がいた。



他でもない…ニール・ディランディこと『ロックオン・ストラトス』だった。








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