幸せ家族計画!(刹那♀化)

□WORRY BOX 3:Propose
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WORRY BOX 3:Propose



「…ロックオン…此処は何処だ…?」


刹那は目の前に広がる空間に表情をひきつらせていた。


性別が変わってしまうというショッキングな出来事に気が滅入っていた刹那をロックオンは買い物に連れ出した。

到着したのは大型ショッピングモール。

しかしロックオンに連れられて入ったのは女性向けのブティックだった。

固まっている刹那を余所にロックオンは、「刹那のスカート姿が見てみたい」とニッコリ笑ってサラリと言ってのける。

「………帰る」
「こら逃げるなっ!」

気持ちはまだ『男』のままである刹那には相容れない様子で、すぐさま逃れようとする刹那の肩をロックオンはガシッと捕まえた。

「何で俺が女装なんかしなきゃいけないんだ!」

「心配すんな刹那…お前は今女の子だから『女装』じゃない」

端から見ればさながら駄々っ子の様に抵抗を見せている刹那に、ロックオンは盛大に溜息を吐くと刹那の両肩を掴んで相手を真っ直ぐに見据える。

「刹那…折角女の子になったんだぞ?オシャレを楽しまなきゃ勿体無いじゃないか」

「女になったからって『スカート』を履かなきゃいけない理由はない!」

「まぁ確かにそうなんだが…」
「絶対に嫌だ!断固断る!」

「可愛いと思うんだがなぁ…そこまでイヤがるなら仕方ないか。無理言って悪かった…刹那」

断固拒否の姿勢を見せる刹那にロックオンは苦笑すると、その頭を軽く撫でて笑いかけ。

「そんじゃま、気晴らしに美味いもんでも食べに行くか!折角のデートだしな?」

「………」


着ろと言われれば反発するものの、素直に引かれとどういう訳だか罪悪感を感じるもので。
刹那は歩き出したロックオンの袖を捕まえると、顔を逸らしたまま渋々と言った様子で「…わかった」とぶっきらぼうに口を開いた。
「…刹那?」
「服…見るだけ見てやる」

「…刹那…」

思いがけない刹那からの譲歩にロックオンは嬉しそうに破顔させると、目の前の身体をガバッと抱き締めた。

しかし、今日は人通りの多い休日のショッピングモール…なまじ見目の良い2人がジャレ合えば注目の的だ。

「……ッ!?公衆の面前で抱きつくなッ!馬鹿ッ!」
「痛ってぇ…ッ!!」


顔を赤らめロックオンを睨み付けた刹那はさり気なく相手の足を踵で踏んづけると、周囲の視線から逃れるようにロックオンを置いてサッサと店内に入っていった。







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