文(OO:刹那受)

□とある梅雨の1日
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とある梅雨の1日:




「しっかし、見事に良く降るよなぁ…。外の不快指数の高いこと…」

ロックオンは刹那の寝室の窓辺に置いた椅子に腰掛けると、雨が打ち付ける窓の外を眺めながらウンザリと呟いた。

スメラギの指示で待機場所になっているマンション内は空調が効いて快適なのだが、ジメジメとした梅雨独特の湿度と気温にロックオンは心底参った様子で。

「…『梅雨』と言う日本の雨季らしい。」

「…よお、刹那。随分サッパリした顔してるじゃないか…後は大きめのシャツでも着てくれてりゃ、目の保養なんだがなぁ…」

背後から聞こえてきた声にロックオンが振り返ると、タンクトップとズボンに着替えた風呂上がりの刹那が紫陽花の鉢植えを抱えて立っていた。

濡れた髪を掻き上げる刹那に笑みを向けながらシミジミと呟くロックオンに刹那は呆れた様子で溜息を吐くと、部屋の片隅に青紫色の紫陽花を置く。

「目の保養なら、この花で充分出来るだろ?」

「紫陽花?どうしたんだ?コレ…お前が買ってきたのか?」

いつまで経っても生活感のない殺風景な刹那の室内に、珍しく現れた緑の潤いにロックオンは目を丸くした。
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