文(OO:白刹那)

□壁に耳あり、ウェーダにティエリアあり!
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act4:壁に耳あり、ウェーダにティエリアあり

被害者:ティエリア・アーデ



「刹那・F・セイエイ。『プランC』すらマトモにこなせないとは…」

『プランC』…敵に見つかった際に現地人、又は一般人を装いその状況を回避する。

ティエリア・アーデはシステムルーム内でウェーダ端末を通し刹那の演技練習とその巻き添えになっているクルー達を見ていた。
ロックオンやアレルヤは難なく…素でこなすであろう『プランC』だが、刹那に至っては正反対の性格を演じているのでなかなか厄介である。

それについてはティエリアも同様なのだが、ティエリアは殆どが宇宙での性格なので必要ない。
仮にその機会があったとしても、ティエリアの場合は即『プランD5』…目標排除に移行するだろうが…。

ティエリアにとってヴェーダの計画プランは絶対であり最優先事項。
不安要素である刹那の演技力の拙さによって計画が狂うことなど以ての外だった。

「…仕方ない。この機会に僕が刹那・F・セイエイのガンダムマイスターとしての資質を確認する」
ティエリアは1人呟くと、システムルームを出て刹那お気に入りのエクシアが見える待機室へと向かった。

「やはりココにいたか。刹那・F・セイエイ、『プランC』について話がある。少し付き合ってもらうぞ」

「…ティエリア・アーデ?」


ユニオンの軍人、グラハム・エーカーに演技を見破られて以降、『プランC』は刹那にとって一番ナーバスになっている問題である。

承諾した刹那は、ティエリアと共に軌道エレベーターで地上に降りる事になったのだが…。

「…遊園地?」

ティエリアと共に辿り着いたのは大型遊園地。

刹那が先を歩くティエリアの後を訝しみながらもついて歩くと、その先には巨大な廃病院をモチーフにしたホラーハウスが立っていた。

「……此処は…」

「キミが『プランC』をより確実にこなす為に、ウェーダが示した場所だ。俺も同行し、キミにはこれからこの施設をクリアしてもらう」

「……」

建物の中からは男女問わない悲鳴が…出口からは腰が抜けそうになりながら走り出て来る客の姿が刹那の目に入る。


刹那は青空の下、時間を止めたように不自然にそびえ立つ不気味な建物を見上げた。










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