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□MIDーNIGHT WARRIORS
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「ん・・・」
モゾモゾと布団の中で動くオズを見て、思わずギルバートは子犬の姿を連想してしまった。
10年経って、ようやく取り戻せた大切な存在。護るべき主。
しかし、子犬の例えが余りにもハマり過ぎて一人静かに笑い声を堪えている。
オマケに、ちらっと見た時にちょうどオズがクシャミをした。そして小さく呻きながら鼻を擦っている。
(子犬・・・!!)
またしても、自分の例えがツボにハマったギルバートは声を殺して笑い転げた。
そして、一息着くと冷静にオズを見た。
−10年前。
当たり前に傍にいられた時にはこんな余裕は無かった。・・・最も、オズの虐めに耐えねばならなかったのが大前提にある訳だが。
成人の儀をすませたとは言え、まだまだ子供。
無邪気な寝顔を見ていると、ついつい毒気を抜かれてしまう。
クスリ、と小さく笑うとギルバートはオズの枕元に腰を下ろす。
が。
気持ち良さそうに眠るオズを見ていると日頃の仕返しをしてやろうかとギルバートの中に沸々と悪戯心が芽生えてきた。
取りあえず、オズの鼻を軽く摘んでみる。
「んん゛〜・・・」と軽く抗議の寝言を言うが起きなかった。