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□第四話
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今日も私たちカタリナは
リリイに外出届を出して
容疑者、上村和史に会いにいった。




今日は"ツメ"に入るらしく、
深優姫もカタリナに同行した。









「そろそろ来るころね」


香代乃は頬に手をあて
いつもののんびりとした
口調で言った。









「あ……あれ、そうじゃない?」

雅様が指差した方を向くと、
そこには友人と歩いている
上村和史がいた。







「では、行って参ります。」

私は皆さんの所から
離れて容疑者へ近付いていった。





手を伸ばせば届くところまで近付き、
声をかけようとしたが



……しなかった。







変わりに菖蒲は
声が聞こえる程度の
距離の所に隠れ、

2人の会話に耳を傾けた。









「なぁ〜お前あの子
どうしたんだよ?」


「あの子って?」


「聖鈴学園の子だよ」


「あぁ、百合子?」





何やら怪しい会話……。



菖蒲は息を潜ませ、
引き続き2人の会話に
耳を傾けた。


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