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□ぐるぐる
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ATTENTION!

このお話は
教師豪×中学生巧のパラレルです。
豪は黒いです、真っ黒です。
巧は従順です。
裏的描写はありませんが、そういう行為をするのだろうと想像できます。
以上が苦手な方は、この小説を読まないことをお勧めします。
大丈夫な方のみ拙い文章ですが、お読みください。





目の前の少年は、随分と緊張した面持ちだった。
いつも恐ろしいほどの鋭さを持つ切れ長の目が、伏せられている。
長いまつげが緊張に震えていた。

「先生…俺を、抱けよ」

心の中でほくそ笑んだ。
してやったりとはこのようなことを言うのだ。
俺と彼しかいない、生物準備室に、震える声が響く。

「先生が、永倉先生が、好きなんだ」

先ほどまで伏せられていた瞳が、驚くほどの鋭さでこちらを見た。
やはり、彼はこうでなくては。
ぞくぞくする。
その瞳を、言葉を彼から引き出すために、どれだけ姑息なことをしただろうか。
すぐにでも、いただいてしまいたい。
真っ黒な学生服に包まれた、彼のまだ未成熟な裸体を想像する。
きっと、どこもかしこも真っ白なのだろう。
喉の奥から溢れ出した唾液を、ごくりと飲み込んだ。
でも。
でも、まだダメなのだ。
まだまだこの少年を苛めて、違う表情を見たい。
性欲なんていう俗物的なもの、今までほとんど感じたことが無かった。
生物として自分の子孫を残したいと思わないことに疑念を感じたが、たまに三大欲求を満たさなくてもいいという人間もいるのだろうと思っていた。
しかし、今目の前にいる少年には、無条件に欲情する。
もっと、彼のいろんな表情を見てみたい。

「おえん、原田くんは、俺の生徒じゃ」

嘘が上手になったな、と我ながら感心した。
人が良さそうな、たぶん原田巧が好きである笑顔を浮かべ、彼の頭をくしゃりと撫でた。
彼は傷ついた顔を見せる。
人に興味なんて全くなさそうな彼をいとも簡単に傷つけることが出来る立場に、陶酔する。

「ごめんな、でも、俺も原田くんのこと好きじゃで?」

そう言えば、彼が俺を諦められなくなることをわかっていた。
だから言ったのだ。

「っ…先生!」

彼が俺の首を掴み、噛み付くようにキスをした。
ガチリ、と歯がぶつかったが、気にした様子もない。
ふっくらとした感触が押しつけられる。

『舌、入れてくれへんかなぁ…』

真っ赤な頬で唇を寄せる彼の顔を、目を開いてしっかりと見る。
ぎゅっとつぶられた瞼が、愛らしいと思った。
すぐに離された唇とは対照的に、首に回った腕はなかなか離そうとしない。
さらに力を入れられ、彼の首筋に顔を埋める形となった。

「好き、好きだ、ほんとに、好き」

震える声で気持ちを伝える彼に見えないように、にやりとほくそ笑んだ。
すぐ近くにある栗色のさらさらとした髪を撫でる。

「じゃあ…」

彼の耳元で、常々考えていた台詞を言う。

「俺をその気にしてくれん?」

彼の答えなんて、聞かなくても分かっているんだ。
きっと、こくりと頷くだろう。
彼のことを、原田巧のことを、どれだけ毎日見ていたことか。
大人をこんなに夢中にさせて、お仕置しなきゃいけないな。

「わかった、永倉先生…」

そう言って唇を近付けてきた彼に、今度は舌でも入れてくるかな、と思った。




END

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