禁書CP3

□初めの一歩
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「あ。」


小さく上げた声。


「どうしました?お姉様。」


それに気付いた黒子が不思議そうに声をかけてくる。


「な、なんでもないわよ。」


少し声が上ずってしまったが、黒子の言葉に首を横に振った。


「そうですか?」


黒子は納得していないようだったが、深く追求せずに再びケーキを食べ始めた。


「・・・ふぅ。」


小さく、誰にも聞こえない程に小さくため息をついて、視線を戻す。
窓の外へ。
美琴の目に映っているのは、彼だった。
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