禁書CP3
□なぜだろう
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「なァ。なンで、テメェーは俺の事が好きなンだァ?」
2人っきりで散歩をしている時、不意に尋ねられた。
当麻は一方通行をキョトンと見つめ、深く考え込む。
どうして、自分は一方通行の事を好きになったのだろうか。
「最初、俺達は敵だったよなァ?」
「ああ、そうだよな。」
事実に当麻は頷く。
最初、2人は敵だった。
当麻は御坂妹を守るため、一方通行は実験の邪魔をする当麻を消すため。
2人は戦った。
「俺のこと、ボコボコにしてくれましたよねェ?上条当麻くゥ〜ン?」
「え!?ちょっ!なんで電極のスイッチに手をかけてるんだよ!なんでそんなに殺気を放ってるん、ですか!!一方通行さん!?その事はもう謝ったはずですがーー!!」
「ハッ、冗談に決まってンだろうが。」
一方通行は鼻で笑い、手を下ろした。
冗談とはいえ、こちらには心臓に悪い事この上ない。
今でも、少し罪悪感があるというのに。
「で、なンで、テメェーは俺の事がすきなンだよ。」
再び同じ質問をされてしまった。
当麻は考え込む。
「・・・さぁ?」
しかし、答えは出てこなくて、当麻はそうな答えを返してしまった。
「・・・あン?」
途端、一方通行は明らかに不機嫌になった。